zokkon__U

音をたてて沼に落ちたド新規の日常(妄想)

BAD BOYS〜ナンコーのヤンキー〜③

「じゃーねー」

「じゃーね。バイトファイト~」


あれから、1ヶ月がたった。

夏休みも終わり、2学期が始まった。


親友と別れ、バイト先に向かうために駅の方へ向かっていると、


「…なにやってるんですか、宮舘さん。」


「あっ!久しぶりだね、○○ちゃん!」


ちょっと、通りかかったからさ~ってバレバレな嘘をつく宮舘さんがいた。


「学校反対ですよね?」

「…そうだよ」

「で、何しに来たんですか?」



「なにもない?」


「はい?」


「まわりでおかしなこととかない?」



「突然どうしたんですか?

あっ、あれですか?何か不審者とか出たんですか?だから、心配して。

…そんなことないですよね。」


「…」


「え?」



「俺たちさ、これから会えなくなるかも。」



「…え?どういうことですか!?」

単純に宮舘さんが言ってる意味がわからなくて聞き返す。


「○○ちゃん、時間ある?」


「今からバイトなんで」


「じゃあ終わるの待ってる。」



私が言い終わる前に重ねて言ってきて、なんだか有無を言わさない宮舘さん。こんな宮舘さんを私は知らなくて…。




「お疲れさま。」

そう言ってコーヒーの缶を手渡してくれる。

そんな紳士な宮舘さんは普段と変わりなくてホッとするのだけど。


「ありがとうございます。
…今日宮舘さんひとりですか?渡辺さんいないの珍しいですよね。」


空気が変わった。
鈍感な私でもわかる。これは触れちゃダメなやつなんだ。


「…うん。あのね、○○ちゃん!」


♪~~~


宮舘さんのスマホが音を立てる。



「どうぞ?」



普段なら後でかけ直すからって出ないタイプなのに…


「ごめんね?」


そう言って宮舘さんは焦ったように電話に出た。


なんだか一緒にいるのは、宮舘さんなのに…

全然知らない人みたいで、なんだか怖かった。



ごめん急ぎの用が出来たからって、半ば強引に交換させられた連絡先。

「宮舘さん、どうしたの…?」


「ごめんね。」


宮舘さんは何度もそれしか言ってくれなかった。






「涼太どこ行ってたんだよ。」


「ごめんごめん、でも俺いなくても終わってるじゃん。」


「まあな。で、どこ行ってたんだよ。」


「…実は…

となり街の駅前に新しく開店したカフェのシフォンケーキを食べに…」


「はぁ?」

「それがさ、すごい並ばなくちゃ食べれなくて、ごめんね?」


「おい、涼太。嘘つくなよ。」



「はぁ…。だってほんとのこと言ったら、翔太きっと怒るでしょ。だから、言えない。」


「りょ『おい、やべーぞ!!』





西高のトップが動き出した












「こんばんは、ちょっと覗きに来ちゃいました。」

そう言ってお店に来てくれたのは、いつもなら宮舘さんしかいないけど、今日は違うくて

「え?林さん?」


親友に林さんのことを聞いた日から気にはなってて、そうしたらタイミングよく先週店閉めるときに話しかけられて、今度開いてる時に行きますね?って言われて。

その時は社交辞令だと思っていたけど、ほんとだったなんて…。



「あーら、林さんとこの息子さん!」

ちょうどそこに奥さんが出てきた。
…嫌な予感。

「こんばんは、お邪魔してます。」


「○○ちゃん、今度の彼氏もイケメンねぇ〜!」

「違いますって!!」

「お聞きした感じ前の彼氏もお知り合いなんですか??」

「林さんものらなくていいです!!!」

「そうよ〜これぞ日本男児って感じのイケメン!確か、宮だ」

「だぁーー!!違います!」

「もう、照れちゃって!彼氏の1人や2人いるわよね〜!」


ここで、林さんは変なこと思ってないかな!?って思い、林さんの方を向くと、林さんはニコニコ笑ってた。

「僕も会ってみたいなぁ」

なんて言いながら。








帰り道、スマホが通知を知らせる。

宮舘さんだ。

『明日会えないかな?』


あの話、だよね…??


既読をつけて、はい。大丈夫


「です。っと

っわぁ!ごっ、ごめんなさい!」


ながらスマホしていたから、人にぶつかってしまった。この辺はほとんど人がいないから大丈夫だと思っていたけど、気をつけないと…。

相手の人は、ぶつかった拍子にこちらに体重がかかってるみたいで、なかなか離れてくれない。


待って…この匂い知ってる。



「渡辺さん…!?」



「待ってた。」


でも


「ちょ、この姿何が」






「あんたを待ってた。」



こんな渡辺さんを私は知らない。